
今回は評価するときに気を付けなければいけということをテーマにして、2nd内外旋に注目していきたいと思います。
なぜこの動きなのかというと、意外と正確に測れていないことが多いと思うからです。
というのは開始肢位のことなんですが、2nd内外旋のスタートは肩関節外転90°ですよね?
でも本当にそれで毎回同じスタートになるのでしょうか?正しい評価といえるのでしょうか?
ここで提案したいのが、肩峰と上腕骨の位置をしっかり固定する方法!
まずは下図を見てください。
これは肩甲棘を外側方に線を引き、長軸延長したものです。
このラインが重要になります。
このラインが何を表すかというと。
上腕骨がどこ前外転することができるのかという境界になるわけです。
肩関節はその構造上肩甲棘の延長線に水平か、少し上になるところまでしか動きません。
単純に肩峰下に大結節が衝突してしまうから。でも逆に言えば上腕骨はそこまで動かなければいけないということになります。
この両線が水平になっている状態が、私の考える2nd内外旋のスタートラインなのです。
図からもわかるように水平に位置している状態では、回旋の限界角度となっていて、さらに言えば後下方から前下方にかけて一番伸張している状態にすることができるわけです。
つまり、それぞれの組織をしっかりと伸張させた状態で計測しなければ真のデータにならないし、毎回同じ角度で測るといった時のいい目安になるのです。
おなじ90°外転位といっても肩関節は複合運動によって遂行されるので、肩甲骨の大小によってしっかり、外転できていなくてもあたかもそのように見えてしまうことが多々あるので、肩峰と上腕骨でスタートを作るのは非常に有効な評価となるでしょう。