背屈を正しく行えていますか?
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はじめに

足関節の背屈を正しく行えていますか?という直球の題名ですが、まず足関節の背屈に正しく行えているのかどうか考えたことがないよ!正しい背屈なんてあるの?なんて言葉が聞こえてきそうです。

 

実際に何が正しいのかは私もわかるようなわからないような。自己解決しているような感じでもあるのですが、ある程度こうではないか?!というものはあるので、記事にして見ました。

ですので、これを読んでご自分で判断して欲しいところがあるのも事実ですので、悪しからず。

では行きましょう!

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正しい背屈って?

考えれば考えるほど正しい背屈について記事にしていることが怪しくなってくるようです。

でも、私としては正しいと思っているので最後までお付き合いいただき、私の考える背屈について知っていただきたいです。

とはいえ、そのためには足関節についての知識を少し深めなければいけませんので、ここで復習の意味も込めて、足関節の構造と動きを見ていきましょう!

 

足関節(距腿関節)の骨構造と動き

では骨構造から見ていきましょう!

足関節 骨構造 前方

これは足関節を前方から見たときの骨構造です。

知っての通りだと思うのですが、脛骨と腓骨によって形成された凹状の天蓋に凸状の距骨(距骨滑車)がはまり込んでいるのが足関節というより正確には『距腿関節』です。

 

距腿関節は距骨滑車と天蓋との間にできる滑膜性関節で、関節分類は蝶番関節なので、背屈と底屈が行われます。

可動域は背屈が20°、底屈は45°として習っていますよね。

 

背屈と底屈の際の距骨滑車と天蓋との関係には安定性に関わる特徴があります。それは距骨滑車は前方が後方に比べて幅が広くなっているということです。

距骨 形状

図を見てわかるように、距骨前方は後方より広く、その差はだいたい4mm程度と言われています。つまり背屈をしていくと脛骨と腓骨により形成される天蓋に距骨の前方がはまり込んで、運動が行えなくなるということになります。

その点底屈では、距骨滑車の後方は幅狭くなっていることで制限を受けることなく運動が行え、靭帯・筋に止められるまで底屈できます。

そのため、距腿関節の運動では底屈の可動域の方が大きいのです。

 

ここまで見る限りでは、底屈と背屈しかないですし、ただ距骨の前後で横幅が違うよって話だけですから、正しいも何もないように感じてしまいますが、その通りです。

ここまでの知識ではまだ、正しい背屈までは行き着きません!

次の知識を学びましょう!

 

背屈では何が起こるのか?

ここで背屈を行うと何が起こるのかを考えて見ましょう!

一般的に足関節の背屈を行う理由としては、ほぼ1つしかないのではないでしょうか?

腓腹筋・ヒラメ筋により構成される下腿三頭筋のストレッチのためです。

 

そもそも私が今までやってきた背屈は本当に正しいのか?と考えるようになったのも、下腿三頭筋のストレッチを行なっている際に感じた疑問のおかげでした。

私が疑問に思ったのは、下腿三頭筋の筋緊張が高くて、圧痛も取れるのになぜ下腿三頭筋のストレッチをしても、伸張感が思ったよりも得られないのか?というところからでした。

この硬さだったらもっと可動域制限が出てもおかしくないのに!それが始まりです。

 

その謎は、アキレス腱がどこに付着しているかということから理解していくととができると思います。

アキレス腱はどこに付着しているでしょうか?

 

正しい背屈のための重要な関節!

正しい背屈のために知っておくべきことは、アキレス腱が付着するまでの間に、どんな関節をまたいできているか?ということです。

1つは先ほど紹介した距腿関節ですが、もう1つが意外と出てこない!

この関節も印象が薄いように感じるかもしれませんが、足関節をしっかり治療するPTにとっては最上位の主要関節といえます。

 

その関節とは『距骨下関節』です。

距骨下関節というのは、距骨と踵骨によって構成されている関節で、あまり足部の治療を行わない人からすると、よくわからないような関節だと思います。

 

距骨下関節とは

距骨下関節とは、踵骨と距骨によって構成される関節のことで、臨床で足関節の治療を行っていない人にとっては、そういえばあったね程度の関節かもしれません。

 

しかし、この距骨下関節足部で非常に重要な働きをするなくてはならない関節です。
では距骨下関節がどのように構成されているかみてみましょう!

距骨 形状

踵骨 後方

 

図のように距骨と踵骨は3つの関節面によって関節を作っていて、距骨下関節といっても、複合関節の総称のようになっています。
細かいことを言うと、人によって3つであったり、前方2つの関節面が結合しているため、2関節によって構成されていたりと個人差があります。
まぁこの知識はここで覚えなくても大丈夫です。

 

距骨は踵骨という土台の上に乗っかっている訳ですが、矢状面上よりも内側に傾いています。

足関節をよく観察すると、第1-3趾は距骨からの流れを受けており、だい4-5趾は踵骨からの流れを受けていることがわかります。

 

それはまるで2つの扇が重なっているようになっているのです。
なぜこの構造のおかげで足部にも横の広がりを持たせることが出来るようになり、形状の異なる地面でも対応できるようになっています。

 

ここのことは背屈に大きく関わってくることでもあるので、覚えておいて下さい。

距骨下関節の運動軸と連鎖

長々と話しているのは分かっていますが、もう少し距骨下関節について話します。
ここから確信に迫っていきます。

 

まず距骨下関節ではどのような運動が行われているかを知らなければいけません。

距骨下関節 運動軸

距骨下関節の運動軸は図のように後内側下方から前外側上方に向かって伸びていきます。

つまり距骨下関節は三次元的に動いていくことがわかります。

例えば背屈を行うときには、踵骨が距骨に対して背屈・外転・外反することになり、底屈を行うときには、底屈・内転・内反することになります。

 

距腿関節だけの運動では、1軸性の単純な動きでしたが、距骨下関節の動きは非常に複雑に構成されているんです。

ちょっと考えるのが厄介かもしれませんが、慣れてくればなんてことないのでめんどくさがらずに覚えてくださいね。

距骨下関節 回内外

でさらに覚えて欲しいのが、前方から見た回内・回外した時の距骨と踵骨の様子を観察した図になるのです。

丸く描かれているのが距骨頭と踵骨の立方骨との関節面を表していて、回内・回外したときにどういった位置関係になるのかを表しています。

これをみると回外していると足関節内側が潰れている状態で、逆に回内だと伸張されていることが分かります。

さらにみて欲しいのがこちらに画像です。

回内 運動連鎖

これは足部で起こった運動が上位へどのように連鎖していくかという、上行性運動連鎖の図です。

これみて分かるように、回内すると下腿は内旋し、膝関節は屈曲に連鎖して行きやすくなることが分かります。

よく内股気味に膝が入ってしまうパターンで、X脚にようになってしまう連鎖です。

 

そろそろ分かってきた人もいるのではないでしょうか?

正しい背屈を行うための条件というのは、今まで説明してきたことを正しく行えているかということだと私は考えています。

 

正しい背屈の正体

ここまでくればあとはおさらいするだけで背屈の正体をつかめることができるでしょう。

まず大切なのは背屈の運動で重要となるのが、距腿関節の矢状面状での動きよりも、三次元的に動く距骨下関節での動きでしょう。

つまり、背屈時には距骨下関節の回内により背屈・外転・外反が起こってくるため、踵骨隆起がより遠方へ移動しながら運動が起こり、さらに足部の内側がしっかりと伸張される背屈になります。

足部内側には下腿深層に位置する後脛骨筋や長趾伸筋・長母趾伸筋が走行しているためそれらに伸張感を与えることができます。

ただし注意しなければいけないのが、この背屈を行うときには膝関節の内旋が起こりやすくなり、このことで膝関節の屈曲へと連鎖してしまうのでできる限り膝屈曲を見逃さないようにするのが伸張のポイントになってきます。

 

一方で距骨下関節の回外が起こっていた場合には、内側が弛緩した状態になってしまうので、筋の伸張を得ることができません。

背屈自体は距腿関節での動きですので、背屈させることができてしまうのですが、伸張から逃れるための背屈となってしまいます。

 

手で表すとわかりやすいかもしれません。

手の背屈をするときに、親指側を持ち上げるように背屈するのと小指側を持ち上げるように背屈するのでは、前腕前面の筋肉の伸張感が全然違うはずです。

 

こう見てみると意外と背屈の正体というのはシンプルなものでしたが、距骨下関節に注目するかしないかでは大きく結果が変わってきてしまいます。

理学療法士としてワンランク高いことを考えるには、この距骨下関節を踏まえて背屈を行うことが必要なのではないかと思います。

是非とも実際に試して見て、そういうことかと納得していただけたら幸いです。

 

この記事は

筋骨格系のキネシオロジー―カラー版

結果の出せる整形外科理学療法-運動連鎖から全身をみる

を参考に作成しました。

どちらも非常に参考になるのでぜひ1度読んで見てください。

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