
姿勢って?
姿勢ってよく聞きますよね。
悪い姿勢に良い姿勢。
猫背やら何やらと姿勢にまつわることってたくさんあると思います。
この仕事をしていると特に腰痛の患者さんが来たときに耳にします。
もっと背筋を伸ばして、骨盤を前傾して!
良い姿勢を正せるようにしましょう。
日常生活でも姿勢を意識してください。
このことは昔も今も変わらない姿勢指導ってやつなのでしょうが、私は聞きたいです!
良い姿勢ってなんですか?
良い姿勢を理解してる?
良い姿勢を保てるように、良い姿勢のまま保持できるようにという指導はよく聞かれますし、個人的に聞くことが出来ると思います。
でも良い姿勢ってなんなのでしょうか?
雑誌なんかにのっている耳垂から肩峰を通って・・・なんていう姿勢?
ではなんでそれが正しい・いい姿勢といえるのでしょうか?
本当にそれがいい姿勢なの?
そもそも人間は常に重心移動が行われています。それは少なからずずっと行われているのです。
さらに、人間はじっとしているわけではなく、動作していることも非常に多いわけです。そのため、姿勢の変化もそのたびに行われているので、いい姿勢はこれですよという提示自体があまり意味をなさないように感じます。
どう理解する?
私としてはいい姿勢の指標というのはあくまで指標であり、理学療法士にとっての評価でしかないのではないかと考えます。
というのは、先ほども言いましたが、姿勢というのは常に変化するものですし、姿勢というのは静的な状態を表す言葉のように感じるため、人間の動的な部分にそれでは追いつけないとおもうからなのです。
なにも姿勢の基準が間違っている、耳垂から肩峰を通って・・・ということは意味がない!と言っているわけでもありませんし、それを保てることで人間にかかる負担というものが大きく減らせることは事実なため、とても重要なことだとは認識しています。
ただ、あくまで人間は動でとらえなければいけないといいたいのです。
つまり、姿勢の評価において
その人の現在の姿勢をみることでは、どこの筋肉が短縮して、どこの筋肉が伸長しているのか?ということをみて、そのことによる筋力低下や発揮能力低下を推測。
実際にいい姿勢をとってもらうことで、それができるのか?できないのか?をみて、可動域や筋力をみていきます。また、その姿勢を基準にして体幹の回旋なども行うことでその人はどのような動きが苦手かを把握することができます。
これらのことを行うことで、その人に普段かかっている負担を見ることができますし、どうすることでその負担を定期的に解除しているのか?を見ることができます。
そう!重要なのは身体にかかる負担をいかに減らすことができるのか?ということ。
人間は座っているだけで負担がかかります。それは円背になればなおさらでしょう。
しかし、負担がかかりっぱなしでは疲労が起こりますし、そのことで筋硬結などが起こってきます。そのため、そうならないように定期的に姿勢の変換などをして、負担をリセットしながら生活しているのです。
そのため、正常の姿勢をとれない・回旋ができない・筋力が低下しているという状態ではリセットできないので、悪くなる一方になってしまいます。
私は、姿勢が悪いのは別にいいのではないかとかんがえていて、いざという時や疲れた時、それに対応した動きや目的に合わせて、姿勢の変化が可能であればOKだと考えています。
なにより自分の体に負担をかけない・かけてもリセットできるようになればいいのです。だから普段からいい姿勢を保ってくださいねという指導はせず、リセットすることの大切さを教えて、定期的に姿勢を変化させることを進めていきます。
これらのことは正しいのか正しくないのか、はっきり自分でもわかりませんが、姿勢が悪いことは悪と決めつけていい姿勢を求めていくというより、適応性を高めることを求めることが重要なのではと考えてこういう結果となったので、みなさんも今一度姿勢について考えてみてください。
ちょっと内容がごちゃごちゃしてしまいましたが、すこしでも伝われば幸いです。