
肩関節の拘縮改善で苦労させられる動作の1つとして結帯動作があります。
肩関節治療をしている方であれば、だれもが納得してくれることなのではないかと思います。たしかにすんなりと改善してしまうという方もいらっしゃいますが、多くの方で緩徐に改善していくという経過となるように感じています。
そんな状態から脱却するためには、制限因子をしっかりと把握することが重要となるでしょう。
みなさんは結帯動作の制限因子は何?といわれて、瞬時に浮かびますか?
結帯動作は伸展・内転・内旋の共同的な運動ですので、それぞれの制限因子を思い浮かべればいいわけです。
ですが、その中でも特に注目してほしいという筋肉があります。それは棘下筋と烏口腕筋です。
ということで今回紹介する文献が、
結帯動作の制限因子の追求:─筋に着目して─
こちらの文献はベルランド総合病院の理学療法士の方々が研究した内容がつづられています。
簡単に説明すると、対象は右上肢に整形外科疾患の既往のない健常者15名で、烏口腕筋・棘下筋・小円筋を対象とした2分間ストレッチを実施することで、介入しない群とくらべてどのような変化を見せるか?という検討です。
結果としては、棘下筋の伸張により伸展が改善して、烏口腕筋の伸張により内旋が改善したというものでした。
結帯動作の制限因子を考えた貴重な文献なので是非1度読んでみてください。