新人理学療法士の悩み
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新人理学療法士として患者さんに対して治療を行ってい中で、様々な悩みが出てくることでしょう。その中でも、「なかなか治療効果が出ないな」「どんな勉強をすればいいのかな」といった悩みがほとんどだと思います。

今回はこういった悩みを解決するためにはどういったことを最初にやらなければならないのかを私なりに紹介したいと思います。

新人として理学療法を行なっているが・・・

学生時代に臨床に携わることができるのは、実習期間中だけです。
施設によっては様々な体験や勉強をすることができ、実際に治療を行うことができたりもします。ですが、どういった治療が効果的なのかはよくわかっていないでしょう。

ですがそれは仕方のないことです。
養成校としては治療技術を教えることを優先することよりも、理学療法に大切な評価の方法や考え方を教えることの方が重要です。また、国家試験にも治療技術の能力が必要になるわけでもありません。

そういった中、理学療法士として臨床にでて、治療効果が求められるというのは酷なことなのかもしれません。評価だけ行なっていてはいけませんし、より効果的な治療が必要なるからです。
理学療法士の資格をとったから知識や技術が身につくというわけでもありませんし、自分でなんとか解決していかなければいけないわけです。これが臨床家の責任なのかもしれません。

この臨床家の責任が新人理学療法士にとってどんあに不安で、悩み苦しむことになるでしょうか。「どうしていいのかわからない!」ので効果をだすこともできず、悩みが増え続け、ずっと悩み続けることになります。
最悪の場合には、マッサージが中心となって、話でその場を乗り切るようになってしまい、いつしかそれが当たり前になってしまう。このことは“なんちゃってリハビリ”になってしまう分かれ目の1つとなる要因なのかもしれません。

何をしたらいいのかわからない!よくすることができずに不安!そもそも治療法がわからない!など多くの疑問や不安を抱き続けている新人理学療法士のみなさんにこの記事で伝えたいです。

治療効果がでなくてもいい!どうしていいのかわからなくてもいい!
触診の知識を学び、触診技術を徹底的に磨きましょう。

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触診と出会ったことで治療効果が激変した

今でこそ私も治療効果をだすことができて、患者さんにも満足のいく理学療法が行えていますが、最初からそうだったわけではありません。

私も理学療法士になってから4年間は、筋肉の硬いところをマッサージする、患者さんが気持ちいところをマッサージする、可動域制限に対して伸張される筋肉をマッサージする、テキストで紹介されている筋トレをしてもらうなど、先程の悪い流れに完全にはまっていて、あまり考えていない理学療法を行なっていました。

治療効果もでたり、でなかったりで、そもそも良くなったとしても何でかはよくわからない状態。治療内容を大切にするというよりも、患者さんと世間話などのコミュニケーションをとることばかりでした。正直、満足させるための方法をコミュニケーションでなんとかしようとしていました。

そうしている中で、4年目のはじめに素晴らしい出会いがありました。私が務めている病院の院長が林先生の治療を見学する機会を与えてくれたのです。
「すごい先生らしいから見てみるといいよ」

その林先生というのは、理学療法士なら知らない人はいないであろう、運動器機能解剖研究所の林 典雄先生です。
今思うとこんな機会が巡ってくるなんて奇跡のようですね。しかも、1年間ほど月1回見学させてもらっていました。院長にはとても感謝しています。

林先生の治療見学は衝撃の連続でした。私が今までやっていた治療がとても恥ずかしくなり、そもそも理学療法を行えていなかったことを実感しました。
林先生の治療では、当時そこまで理学療法士が使うことがなかった超音波診断装置を用いて、患者さんの悪いところを完璧に特定していく。最初は凄いなと見ているだけで、何をやっているのか全く理解できませんでした。

でも理解できなくて当たり前ですよね。知識がが全然ないんですから。何をやっているのか全然わからない、何を診ているのか全然わからない。質問があるかと聞かれても、何を質問していいのかわからない。
とてもつらい現実であり、とても悔しかった経験です。

でもこの経験が私を変えました。
帰りの電車の中で、林先生のようになるためには何が必要なのかを必死に考えました。そして、その導きだした答えが『解剖学の知識と触診技術』だったと気づきました。
(もちろん他にも山ほどありますが、当時はこれくらいしか思い当たりませんでした。臨床経験を積めば積むほど林先生との差を感じ、年々偉大な先生だと実感しています。)

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林先生の治療をみて当時感じたこと

林先生の治療には、必ずエコーが用いられていました。当時の私は見慣れていなかったので、ただの白黒で何がどうなっているのかさっぱりでした。
「あぁー、これは痛いね」「痛いのココでしょ」「ここやれば良くなるね」と、悪いところをズバリと当てていく姿に何が何だかわかりませんでしたが、とにかく凄まじい診断能力の連続でした。

そんな姿を見て、どういう治療を行うと改善できるのか、この技術がどういったものなのか、を見て覚えようと必死でした。この治療をやれば患者さんは良くなるのではと考えていました。ですがこの考えは間違いでした。

自分の最大の欠点は「知らない触れない」。
つまり、指をおいたそこにはどんな筋肉があるのかわからない。表面にある筋肉の奥に何の筋肉があるのかわからない、だから筋肉の触り分けができない、ということ。

林先生の治療では、先程エコーでの診断がすごいと書きましたが、それと併用して行なっていた触診の技術が卓越していました。“この筋肉のココが動けてないね”“半月板が詰まってくるね”“脂肪体の動きが硬いね”などなど。
林先生の治療では触って評価する場面が非常に多く、驚くことに触診で評価をしていると思ったら、その触診がそのまま治療になって、「あぁ、動いてきたね。もう痛くないでしょ」と、ポンポンと症状を改善させていくという具合でした。

この林先生の治療見学によって、私の方向性は完全に決まりました。
解剖学と触診技術を身につける!

触診によって治療効果を上げられることを目の前で証明してくれたことで、疑う余地が全くありませんでした。
「解剖の知識と触診ができれば、患者は良くなる!」今でもこの考えは変わりません。

解剖学と触診の先にある機能解剖学

患者さんが「ここが痛い」と言います。
ではそこに何があるのかわかりますか?
複数の組織が挙げられた場合、それぞれを触り分けて特定することができますか?

膝の内側側副靱帯だった場合、前方なのか、後方なのかわかりますか?そもそも内側側副靱帯ってどういった組織で、大きさ・作用・支配神経・連結など詳細な解剖を知っているでしょうか?

実は評価するということは、解剖学の知識や触診の技術によって作り上げられることなのです。例えば、整形外科的検査においても、評価方法・持ち方・動かし方を必死に覚えることをしなくても、関節を構成する骨の形状や付着する組織の走行、その特徴などを統合すれば評価法を思い浮かべることが出来きます。

この考え方は『機能解剖学』によるものです。
解剖学の知識と触診の技術を学んでいくとともに、機能解剖学を理解していく必要性があり、これが新人理学療法士の向かうべき方向なのだと思います。

また、解剖学や触診、機能解剖学を基に治療を行っていることで、生理学や組織学などの必要性を実感するようになり、勉強すべきことが枝葉のように広がっていきます。これが生涯学習というものなのでしょう。

兎にも角にも、新人理学療法士は触診技術を学ぶことが大切です。触診するためには、解剖学の知識が必要になります。解剖学を学んで、触診の練習することが重要です。

解剖学を学ぶということ

みなさんは膝関節がどのような形状かご存知ですか?一度何も見ずに描いてみてください!
正確に描くことができるでしょうか?

隆起や傾き、捻れなど正確な形状で描くことができているでしょうか?
そもそもなぜ骨には隆起や傾き、捻れあるのでしょうか?

こういったことが解剖学を学んでいくということであり、靭帯であっても筋肉であっても同様に詳細・特徴を学ぶことが大切なんだと思います。
「腸脛靭帯は靭帯ではない」「腸脛靭帯の正体とは」といった事実をご存知でしょうか?こういった真実を突き止めていくのが解剖学を学ぶということなのだと思っています。

筋肉の起始停止を覚えていたところで、ストレッチの伸張方向の目安にはなるかもしれませんが、触診の役には立ちませんし、状態の異変に気づくことができません。ですが、触診を習得することができれば、筋肉の全体像や特徴、隣接組織などを把握しているため、筋肉のどこがどうなっているのかという問題に気づくことができます。

収縮を感じたり、伸張感を感じたり、滑走を感じたりすることも解剖学と触診が重要なります。新人とベテランの治療効果も解剖学の知識と触診技術の差に依存することでしょう。たしかに経験値の差もあるのでしょうが、解剖学の知識と触診技術の差による影響が大きいと私は考えています。

触診のスキルを磨いて磨いて、手の感覚を研ぎ澄ましていく。これが治療効果をしっかり出すための最短ルートだと思っています。私も未だに勉強している途中ですし、学んだ分だけ治療効果がでていることを実感しています。
触診は裏切りません!

触診の重要性といえば、勉強会やセミナーへの参加や私のように治療を見学する機会があったら、ぜひ注目して欲しいことがあります。それは、治療効果がでる人には触診の技術が優れている人が多いです。治療効果がでない人には触診を重要視していない人が多く、治療にオリジナリティがない人が多いです。

よくセミナーで治療技術を学んできて患者さんに実践しても、あまり効果がでないという方がいますが、それはセミナーの先生の考え方が間違っているわけでも、嘘を教えられているわけでもありません。
効果が出ない原因は治療法を教えてもらっても、それは動かし方を教えてもらっただけになっているからです。その治療法の理論を完璧に理解してさえいれば効果を出すことができます。

解剖学の知識と触診技術・機能解剖学の知識があれば、教えてもらった治療技術の理論がしっかり理解できますし、運動をイメージして適切な動きを起こすことができるので、治療効果をだすことができるでしょう。

触診を学びましょう!

少し長くなってしまいましたが、解剖学の知識と触診技術の必要性を感じることができましたでしょうか。
今何を勉強していいのか、なぜ治療効果がでないのか悩んでいる理学療法士の方にとっては、本当かなという内容かもしれません。

AKAやPNF、SJFなどの徒手医学を学ぶ方が早いのではと思う人もいるかもしれません。正直私も何が正解かはわかりません。でも解剖学と触診技術を勉強し、機能解剖学を学んできたことで、治療効果がでてきたことは確かな事実です。

だからわたしは自信を持って勧めます。
『触診を学びましょう!』

触診が上達するおすすめの書籍

触診を勉強するにしても、何をしていいかわからないという方におすすめの書籍を紹介します。
今から紹介する書籍はずっと使い続けることができるほど、素晴らしい書籍なので購入することをお勧めします。

ずっと使い続けられる触診のバイブル本

【送料無料】 運動療法のための機能解剖学的触診技術 上肢 改訂第2版 / 林典雄 【全集・双書】

先程記事中にも登場しました林典雄先生の代表的な書籍です。
実は学生時代の第1版を持っていたのですが、あまり活用していなかったんですね。活用しているつもりでいたけど、出来ていなかったような感じかもしれません。

学生時代と今とでは同じ書籍とはいえ見え方が全然違います。知識が積み重なれば積み重なるほど見えてくるところが違っていて、その度に素晴らしい書籍だなと感じます。
ここで紹介する書籍は第2版なのですが、臨床で役に立つ豊富な知識や、エコー画像も多く用いられているので、とても勉強になります。

解剖学と触診のからつながる機能解剖学も学べるため、この本をマスターすれことができれば、職場の先輩よりも効果を出せる理学療法士になれるかもしれません。
絶対に買って損しない書籍ですので、持っていない方にはおススメです。

ちなみにスマホで学べるものもあります。
スマホはいつでも持ち歩く時代なので、いつでもどこでも触診を学べるのはいいかもしれませんね。こちらは動画で触診法を学べるものなので、触診のイメージがしやすいです。

本物の解剖学が学べる書籍

こちらで紹介する書籍は、実際の解剖写真によって筋肉の解剖を学ぶことができる書籍です。
今までイラストでしか学んでこなかった方にとっても、驚きの連続となるでしょう。

筋肉は人によって付着する部位がことなることや筋連結がどのように起こっているのか・どこと連結しているのかなど、一般的な解剖学書では学ぶことができない多くの知識が積み込まれています。

さらに触診の方法についても、明確に記載されており、先程紹介した書籍とは違った視点で学ぶことができるので、治療の幅も広がることでしょう。

私はこの書籍に出会ってから、たくさんの感動を味わいました。
少し値段は高いですが、それ以上の知識量ですし、ずっと使い続ける書籍ですのでオススメです。

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