膝窩筋は膝関節屈曲制限になり得るのか!?
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膝窩筋ってどんな筋肉?

今回のテーマは膝窩筋は膝関節屈曲制限になり得るのか!?ということです。

学校などで一般的に知られている膝窩筋は、膝最大伸展位からの屈曲でstarting muscleとして働き、膝伸展ロックを外す筋肉ということだと思います。つまり伸張性が低下することで伸展制限を起こすということが単純にわかります。

しかし実際のところ詳細な解剖を見ていくとまったく違う見え方ができてくるので、そのことを紹介していきたいと思います。

 

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膝窩筋ってどんな筋?

膝外側 骨 解剖

An Analysis of an Anatomical Posterolateral Knee Reconstructionより

この図は膝関節を外側から見た図ですが、注目する点はFCLよりもPLTの方がより前方で側方中心を超えて付着しているというところです。FCLはfibular collateral ligamentで外側側副靭帯、PLTはPopliteus tendonで膝窩筋のことです。

 

膝窩筋の解剖をここまでよく見ること自体はじめてという方も以外に多いのではないでしょうか?

膝窩筋は後面だけでなく、こんなにも外側に付着して、しかも外側側副靭帯よりも前方にいくのです。

もちろん色々なパターンがあると言われているので、一概にこれが正しいと言えないということもありますが、それにしても外側まで走行してきます。

 

また、もう1つ知ってほしいことがあります。

あまり解剖学書で見ることができず、あまり馴染みのないものがあります。

それが膝窩筋より後方にかけてある『Popliteus Sulcus』 という膝窩筋の溝です。

実は大腿骨の外側顆にはくぼみがあり、日本語では膝窩筋溝と言われています。解剖学の本にもくぼみは見られるのですが、名称は記載されてないのでこの機会に覚えてほしいです。

 

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溝はなぜできたのか?

ですが、溝ができるということはそれだけの何かがあるということです。

では溝が何によって出来たのかを考えると、膝窩筋による圧迫が当てはまるように感じます。

 

少しこの点を掘り下げて見ましょう。

膝関節伸展位での膝窩筋では、膝窩筋溝にかからず斜め下内側に向かって走行しています。

この時、膝窩筋は伸張位にあるため、伸張性が低下している場合には伸展制限になることがわかります。

 

また、伸展時に膝窩筋が収縮することで膝屈曲のStarting Muscleとして、膝伸展ロックの作用を行うことになります。

このことを考えると屈曲していくことで起始と停止の2点間距離は短くなっていくので、緩むという考え方ができます。

しかし本当にそうなのでしょうか?

 

膝関節伸展位の状態では大腿骨付着部の位置は脛骨に近い位置にあります。さらに大腿骨は円状になっていることにも注目してください。

このことを踏まえて、膝関節の動きを見ると、屈曲により後方回転していくことで膝窩筋の大腿骨付着部が上方へと移動していきます。

 

そして、膝関節が最大屈曲に近づくにつれて、大腿骨付着部はさらに後方へ移動してくるため長軸に近づき垂直位になっていきます。この時に膝窩筋腱と溝の位置関係を見ると屈曲が深まるにつれて腱が溝にはまっていくのです。

ということで、屈曲することで膝窩筋腱が骨に押し付けられ溝になったことが考えられます。

 

圧迫されるということは!?

ですが、圧迫されるということに違和感を感じませんか?

屈曲が増すことで膝窩筋腱による骨の圧迫も強くなるということは、『膝窩筋は屈曲することで伸張される』ということになります。

つまり、膝窩筋は伸張性が低下することで屈曲制限になり得るということが考えられるのです。

 

もちろん、筋肉自体の大きさや伸張の限界のことを考えて大きな制限になるかははっきりと言えませんが、このことを頭に入れておくことは重要だと言えます。

特に他動屈曲によって膝窩部の痛みが起こることがあるが、膝窩筋に対する治療によって痛みがなくなることを経験することからも重要として捉えても良いのではないでしょうか?

皆さんも1度そういった機会や屈曲制限がある患者さんに対して膝窩筋について考えて見てはいかがでしょうか?

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