新人理学療法士にお勧めの書籍
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新人の理学療法士には「治療の効果がなかなかでない」「どういった治療が効果的なのかわからない」といった治療に関する悩みがつきものです。
セミナーや勉強会に参加して、様々な治療法や考え方をレクチャーしてもらっても、いざ患者さんに実践してみても思ったような効果がでない。
こういった経験をしたことがあるのではないでしょうか。

このことについては以前、私なりの考えと経験を基にして執筆したので、是非とも閲覧していただきたいと思います。

この記事の最後に触診・解剖学のオススメ書籍として少しばかり紹介させていただきました。
しかし、新人の理学療法士が実際に触診と解剖学だけを勉強して、良質な治療が行えるかというと、なかなか難しいことでしょう。何故ならば知識・経験が少ないことで、どのように評価・治療に活かせばいいのかわからないからです。

そこで、この記事では新人理学療法士が今後どのように勉強する必要があるのかを指し示してくれるような、生涯役に立つような書籍を紹介することで、評価・治療のイメージを膨らませることができるきっかけになればと思います。

何を基準に書籍を選ぶべきか?

では書籍を紹介する前にどういったことを基準に選ぶことが大切かを紹介したいと思います。

やはり新人理学療法士にとって重要なことは解剖学や触診といった知識や技術について勉強することが非常に重要です。
そのため、解剖学と触診に関する書籍は必ず持っておきたいところです。

また理学療法士は関節に対するアプローチが中心で、関節がどのように動くのか・どのような筋肉によって動くのかについて詳しくなるための機能解剖学も必要です。
解剖学や触診術を学ぶことである程度は想像できるようになりますが、最初から想像を膨らますことは難しいので、基本的かつ絶対的な機能解剖学に関する知識を得られる書籍は必要でしょう。

その他には、より実践的な書籍を持っておくこともいいのではないかと思います。
たしかに解剖学や触診によって治療を成り立たせることはできるのですが、新人の理学療法士がそこまでイメージを膨らませることは難しいでしょう。

そこで、解剖学・触診術・機能解剖学の知識を、臨床でどのように活用するのかを知るための書籍があった方がいいと考えます。
書籍で学びながら、自分のオリジナリティを求めていくことで、結果の出せる治療が行えるようになる近道になることでしょう。

ただし、こういった書籍の注意点としては、掲載されている治療法を何も考えずに真似するようなことはしないことをお勧めします。

書籍の治療法は、執筆されている先生方が様々な情報・経験を基に築き上げてきたものなので、書籍に書かれていること以上の背景がその治療法にはあるはずです。
つまり、書籍で読んだだけでは掲載されている治療法によって同じ効果をだすことは不可能に近いのではないでしょか。

では、どうすればいいのか。
「なぜこのような治療を行うと改善するのか?」
「本当にこれで良くなるのか」
「使われている文献を自分も見てみよう」

など、自分なりにどんどん掘り下げていって欲しいのです。
最初から難しいことは承知の上ですが、そういったことを地道に続けていく努力によって、自ずと知識と技術がリンクして治療効果が高まっていくのです。

このことはセミナーや勉強会においても同じことが言えます。その先生方と同じ効果を出せるようになるためには、その先生方と同じ背景を築き上げてくことが絶対に必要です。楽に治療効果をあげられらいということを覚えておいて欲しいです。

少し厚かましい話になってしまいましたが、いよいよ上記であげた『解剖学・触診』『機能解剖が学べる運動学』『機能解剖の臨床応用がわかる』という3つのテーマを基に、一生使っていけることを考えて書籍を紹介させていただきたいと思います。

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解剖学・触診に関するおすすめ書籍

解剖学と触診は、評価・治療になくてはならない分野です。
だからこそ、そこでつまずかないようにできる限りわかりやすく、知識が集約されている書籍が必要になります。
ここでは、わかりやすい触診の方法や骨・筋・靭帯に対するイメージを膨らませることができるようになる書籍を紹介します。

機能解剖学的触診技術はもやは鉄板書籍

まず、自信を持って紹介する書籍は、機能解剖学的触診技術です。

すでに持っているのでは?と思いながらも、これを紹介しないわけにはいけませんよね。
私も1版のころから愛用させていただいていますが、現在では改訂第2版が出版されていて、オールカラーになりました。
1版の頃と比べると、圧倒的に画像が増えたのは嬉しいですところ。

この書籍のオススメするポイントは、骨・筋肉・靭帯の触診技術がわかりやすく載っている点ということもあるんですが、何より機能解剖的特徴が盛り込まれているところです。

ほかの触診の書籍では、筋肉が紹介されていて、どうすればその筋肉を触診できるのか?ということしか掲載されていません。
しかし、この機能解剖学的触診術では、この骨にはこんな機能があるんですよ、そして臨床のこんな場面で活躍するのですよ、ということが丁寧に載っています。

理学療法士の治療にとても役立つ内容が盛りだくさんなので、ぜひ持っていない方は購入をオススメします。

骨格筋の形と触察法

骨格筋の形と触察法は意外と知っている人が少ないのですが、私としては全ての人に知って欲しい書籍です。

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この書籍の最大のオススメポイントは何と言っても、『実際の筋標本の写真を複数方向から掲載し、膨大な論文を解剖実習で検証し、その事実をふんだんに盛り込んでいる』点です。

この書籍では、膨大な文献から得られた情報をそのまま記載するのではなく、実際に解剖にて検証し、事実を確認しており、筋肉の個体差についても詳細に記されています。筋肉は全ての人で共通の起始停止を持っているのではなく、◯%の人は〜といったことを知ることができます。

また、筋肉構造の特徴が明確に記されているだけでなく、それを写真により確認できるのは大きな点です。
触診に重要なのは筋の輪郭を正確に触り分け、その筋の全体像を把握することができる能力です。
ですが、触診していてわかると思いますが、手を当てるとそこには複数の筋肉が走行していて、場所によっては交差する形で走行していたり、表面の筋肉の深層を並走している筋肉もあったりとかなり複雑で触診の難しいポイントとなっています。

そんな時に様々な角度や表面の筋肉を反転させてある画像が豊富に掲載されている本書は非常にありがたいです。
イメージができるようになれば、その走行をある程度予想することができるので、触診技術は向上します。

また、本書の他の書籍にはないところが、筋連結の存在を明確に記し、画像でも掲載しているところです。
みなさんは筋連結という言葉を聞いたことがあるでしょうか?聞いたことがある場合でも、実際の写真を見たことがあるでしょうか?

だいたいの場合はイラストや連結表などによって表されているものを見て、半信半疑ながら納得していることが多いと思います。
ですが、本書では筋肉と筋肉が連結している様子を画像で掲載してくれているので、その存在を知ることができます。

この1冊で色々な真実を学ぶことができるので非常にお勧めです。

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機能解剖が学べる書籍

機能解剖が学べる書籍として紹介するのは『超有名だけど意外と知らない人がいる』『機能解剖学の書籍といえばこれ』というような書籍。
理学療法士としては、人体の構造と機能を知ることは最重要ですが、機能解剖があってこその評価・治療です。
機能解剖を学ぶための書籍はマストアイテムでしょう。

筋骨格系のキネシオロジー

筋骨格系のキネシオロジーは、豊富なイラストによって通常静的に捉えられる解剖学を、動的・三次元的に表現されていることで、より機能を理解しやすいように解説されている書籍です。

◆◆筋骨格系のキネシオロジー / Donald A.Neumann/原著 Paul D.Andrew/監訳 有馬慶美/監訳 日高正巳/監訳 / エルゼビア・ジパン

私は学生の頃より愛用していて、現在でも何度も読み返すほど重宝している書籍です。勉強会や記事の作成で活躍しているので、付箋だらけ・アンダーラインだらけのボロボロ状態。
全書籍中No. 1の貢献度と言えます。
この書籍を基に評価・治療に活かす方法を考えているといっても大げさではないです。

筋骨格系のキネシオロジーで基本の機能解剖を学ぶ。そして、より掘り下げて行くために、文献や他の書籍・エコーを用いて知識を深めていく。そういった勉強の流れによって、今の自分の理学療法が出来上がってきたことを実感します。

また筋骨格系のキネシオロジーはセミナーや勉強会等でも度々引用されていることを考えると、著名な先生たちもこの書籍を認めているということではないでしょうか。

カパンジー機能解剖学

カパンジー機能解剖学は3冊編成になっている見ごたえのある機能解剖学書籍!

カパンジー機能解剖学は多くの理学療法士に知られている機能解剖学のバイブル的な書籍ではないでしょうか?

この書籍を元に授業が行われている養成校も多くあるのではないでしょうか?私は学生時代にこの本を読んで、その内容をみんなの前でわかりやすく解説するという課題を出されて四苦八苦したことを思い出します。
あの頃はチンプンカンプンだったところも多く、こんな知識必要なのか?なんて疑問に思いながら取り組んでいましたが、理学療法士として臨床で働くようになってようやくその重要性を感じるようになりました。

確かに何回か読み返さないと理解できない箇所もあります。何回か読み返すことで「なるほど」と理解できるようになることもありますし、結局疑問が残ってしまうこともあります。ですが、経験とともに様々な知識が増え読み返してみると、なるほどこういうことだったのかという発見を与えてくれる書籍でもあります。

カパンジー機能解剖学には豊富なイラストが掲載されていて、それとともに三次元的にイメージできるような機能についての解説がされています。
理学療法士にとって関節のメカニクスを学ぶことは、治療で患者さんの関節を動かす際のイメージ力に繋がり、治療効果にも影響することです。そのため、この書籍で詳細な機能・メカニクスを学ぶことは非常に重要です。
少し頭の痛くなるところかもしれませんが、慣れてくれば案外と楽しく取り組める内容でもあります。

カパンジー機能解剖学の3冊セット版も販売されていますので、この機会に思いきって購入することも、機能・メカニクスを学ぶ良いきっかけになるかもしれませんね。

機能解剖の臨床応用がわかる書籍

ここで紹介する書籍は、上記の書籍によって徐々に知識を深めていくなかで「でもこの知識をどうやって評価や治療に活かしていくの?」と悩むようになった時に絶大な力を発揮する書籍だと感じています。

今回は肩関節に関するオススメも1つ加えまして、計3書籍紹介します。

整形外科運動療法ナビゲーション

まず紹介したいのが整形外科運動療法ナビゲーションです。

関節機能解剖学に基づく整形外科運動療法ナビゲーション 上肢・体幹

損傷や骨折などにはGradeやStageが紹介されていたり、評価・治療に必要な機構やメカニズムもテーマごとに掲載されています。こちらの書籍では、全国で活躍する理学療法士の先生方が、実際に経験した症例をベースに、どのような知識と技術を用いて改善へと導いたのか、ということが記載されています。いわば超実践的な運動療法の書籍。エコーによる解剖や新しい術式など様々な知見が盛り込まれていて、「これは自分の担当している患者さんにも効果的かも」といった内容が盛りだくさんです。

術後の治療の考え方や保存療法の考え方も学ぶことができるので、短期目標やゴールの設定にも役立つでしょう。
そして、どのように治療したのかという部分も、写真やイラストでわかりやすく紹介されていますので、イメージもしやすいです。

この書籍は自分の成長を感じることができると私は思います。
「あの時はこう理解したけど本当はこういうことだったんだ」
「あの時はここが重要だと思ってたけど、こっちの方が重要だったんだ」

知識・技術が向上するたびに、読んだ時の感想が変わるので、1回読んで終わりということはなく、ずっと読み続けていくことができるので、購入して損はないです。

肩関節拘縮の評価と運動療法

この書籍はタイトル通り、肩関節拘縮を改善するためにはどういう考え方が必要なのか?を解説してくれています。

肩関節拘縮を知ることは運動器理学療法の根底にあるように私は感じます。関節拘縮を診られるようになることは非常に強力な武器になることは間違いありません。

関節拘縮の改善というと、ただ単に可動域を改善させるだけと感じる方もいるでしょうが、関節拘縮と痛みとは非常に密接な関係があります。
そのため、関節拘縮を改善することは疼痛を改善することにつながる事が多く、患者さんとしても満足のいく理学療法を提供する事ができるのです。

ぜひこの書籍でその真髄を見て、今まで自分がやってきた理学療法は正しかったのか、今後どのような理学療法をやっていかなければいけないかを考えるための参考にして見てはいかがでしょうか。

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