肩の第1の安定化機構を解説
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考える理学療法 〜肩関節をどう考える?

今回からはいよいよ肩関節の真相へと踏み入っていきましょう。

肩関節の動きを知るためには、まずどのようにして安定させているのか?ということは非常に大切!

前回までの記事はこちら。

考える理学療法 〜肩関節をどう考える?①〜

考える理学療法 〜肩関節をどう考える?②〜

肩関節の3つの安定化機構

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第1の安定化機構!

今回は3つのうちの1つ目!

第1の安定化機構とは一体どう言ったものなのか?

 

前回の記事で第1の安定化機構とは『構造的な安定』のことと言いましたが、一体どのようなものなのでしょうか?

この安定化は、肩甲上腕関節を構成している骨と関節唇によって作られるものです。

 

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これが関節窩の画像になりますが、関節窩はこのように骨頭を受け入れるように、凹の形状をしています。このことによって骨頭は少しばかりではありますが、安定性を獲得することができています。

身近なもので例えるとするならば、よく言われるのがゴルフボールとピンの関係です。

 

私はゴルフをしないのであまり詳しくは知らないのですが、ゴルフで最初にボールを打つ時に、ピンの上にボールを乗せて打っていますよね。

ピンはボールを乗せる面が凹になっているので、ボールは転がり落ちることなく安定した状態を保つことができています。

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物理学的にいう運動の安定というものがあり、それは静止状態にある時、運動は一点に収束(静止)しやすい状態のことをいうのです。

今回の例でいうと関節窩上のどの位置に骨頭があったとしても、一番凹んだところに収束(静止)して安定性を獲得するということになります。

 

この動画を見てもらうともう少しよくわかっていただけるかもしれません!

 

 

 

とはいえ、関節窩の形状はかなり浅い状態で形成されていますので、安定とは遠いように思えます。そこで、それを補うように存在しているのが、関節唇というわけです。

1

 

このように関節窩周縁を取り囲むように関節唇は形成されているのですが、まるでダムを作っているコンクリートのようにも見えます。

Kurobe_Dam_survey_2ウィキペディアより引用

 

こうして受け皿を大きくすることで、上腕骨頭の大きな動きに対して物理学的な安定を与え、肩関節の安定性として貢献しているというわけです。

 

さらにもう1つ。この安定化には知っておきたいポイントがあります。

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これは関節窩が内側縁と平行にあるわけではなく、ある程度の角度を持って位置していることを示しています。

個人差はあるのですが、一般的には5°内側縁に対して傾いていると言われています。このことによって何が起こるかというと、肩関節が安静時において関節窩にぶら下がることによって安定性を獲得することができるのです。

 

その動画もありますので、ぜひご覧ください。

 

音量を上げると、下方へと骨頭が滑る時に、コツっと骨頭を関節窩下方で受け止める音が聞こえてきます。

このことによって、ある程度は下方への安定性を関節窩が獲得していると言えると思います。

 

このように、関節窩の形状と関節唇による補強があることで、骨頭をできるだけ求心位で保つための工夫がされていることがわかります。

これが第1の安定化機構です。この安定化機構が損傷されるのが、Bankart損傷や(SLAP損傷)です。またその点については今後の記事に記載していきます。

 

次回は第2の安定化機構の説明をしていきます。この安定化機構は特に重要になってきますのよ要チェックです。

次回をお楽しみに。

 

 

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